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戻ってきた日常

随分とお久しぶりにござります

いやはや……
何から語るべきじゃろうか

全てが始まったのが、今から約一年前
拙者の誕生日パーティーをした翌日の事にござりました


父上様が突然、体調不良を訴えまして

それなら病院で検査をしてもらおうと、
健康診断的なものを受けてみたのじゃよ

家族全員、特に深刻には捕らえていなかったのじゃが、
診断結果は、まさかのステージ4の末期癌

リンパを通り、全身に転移致しておりました
その場で緊急入院にござります


このまま入院し続けるか、ホスピスに行くか、
それとも自宅に戻り家族と最期まで過ごすか――……

究極の選択を突きつけられる事になったのじゃよ

母上様はショックで寝込み、
拙者も精神的に安定しない日々が続いたのじゃが

人間、追い詰められると何を考え付くかわからぬものじゃな


母上様が突然、
 『今の医学……人間の技術で限界があるのなら、
  人間ではない相手の手を借りて治療しましょう!!』

というような事を言いだしまして

うむ
何だか嫌な予感がビンビンにござります


母上
 「成仏出来ないでいる霊を助けてあげると、
  お礼に凄い恩恵が得られるって聞いた事があるの
  あんた、ちょっと呪縛霊成仏の旅に出て来なさい(・∀・)」

そんなRPGの冒頭の様な事を言われましても

……マジ?
マジなのかッ?

病気の家族の治療法を求め旅立つ主人公
その旅がいつしか魔王を倒し世界を救う冒険へ――……!?

って、落ち着け拙者ッ!!
そんな何番煎じかわからぬ物語に思いを馳せておる場合か……!!



とある日の、
仕事の休憩時間中

職場の同僚たちにそんな話をしておった拙者

話題が話題な故に、
笑うべきなのかどうか困惑し曖昧な表情を浮かべる同僚たち

そんな中、突然立ち上がる親方の姿がござりました


親方
 『いや、Zayoちゃん!!
  案外それ、いけるかも知れない!!( `・ω・´)』

お前は何を言ってるんだ


親方
 「知り合いの庭師の話なんだけど――……
  奴はね、腕は良いのに中身の人間性が最悪なんだ
  人間も植物も、金稼ぎの道具としか見ない金の亡者でね
  命を尊ばない人間が樹木の供養をしているとは思えない( `・ω・´)」

拙者
 「えっと……?(;・∀・)」

親方
 「つまり、奴が手掛けている庭には
  供養もされずに伐採された木々の霊が大量にいるって事だよ
  彼らを成仏して回れば、凄い恩返しをして貰えるに違いない!!
  うん、何とかなりそうじゃないか!!( `・ω・´)」

拙者
 「その自信と根拠は一体、何処から……(;・∀・)」


普通の人なら耳を疑う会話にござります

精神疾患を疑われ、
カウンセリングをすすめられてもおかしくはない発言じゃが


まぁ……長年、一緒に仕事をしておりまするからな……

目に見えぬ世界を何故か目の当たりにし続け、
身も心もすっかり、そっちの世界に感化されておるようじゃ

………。

うむ
つまり、だいたい拙者のせいじゃな!!


親方
 「向こうには話を通しておくから、
  しばらくはそっちの会社でお世話になると良い( `・ω・´)」

拙者
 「え?え?
  展開、早過ぎね?(;゚Д゚)」

親方
 「タイムリミットがあるからね( `・ω・´)」



『社員の技術向上の為、一年ほど研修生として預かって欲しい』


親方は、そんな感じで知り合いの庭師に話を持ちかけたそうじゃ

研修生扱いなら給金は大して払わなくても大丈夫な上、
それなりの勤務暦があるので即戦力となる人材にござります

庭師は二つ返事で、拙者を受け入れてくれました


彼の会社は遠いので、
ちょっとの間だけお引っ越しにござります

しかし――……


親方
 「お金になる事に関しては実に貪欲で、
  逆に、お金にならないような無駄は一切省いた仕事スタイル
  アットホームさを売りとしたうちの仕事とはまさに正反対なんだ

  まぁ……ある意味、
  わかり易い性格と言えばそうなんだけどね

  庭木の供養も、バレないようにこっそりやるんだよ
  奴は人間の葬式でさえ金と時間の無駄だって言う性分なんだ

  奴のお師匠さんとも言える先輩庭師に不幸があった時にも、
  『行っても一円にもならない』って葬式に顔を出さなかった位だしね」


……という親方の言葉で、
不安は無限大に積み重なっておりまする

大雑把さには定評がある拙者に、
果たしてこっそりと隠れながら供養が出来るものなのか……



そして、お仕事初日


庭師
 「君の仕事は特に指定しないよ
  臨機応変に他の従業員達の手助けをして回ってくれ
  幅広く体験して、出来るだけ多くの事を吸収して欲しいからね」

拙者
 「はい、宜しくお願いします(・∀・)」

庭師
 「丁度、人手が欲しかったんだ
  いや~助かった助かった♪(^ω^)」


庭師への心象は良好
他の従業員達からも歓迎ムード

……しかし

問題は当の現場
つまり、お庭にござりました


庭に一歩、足を踏み入れて感じる違和感

外は晴れておるのに、
何故か全体的に暗い庭

開放感あるデザインなのに、
何故かどんよりと滞り沈んだ空気

そして何より――……庭の精がおらぬ!!


普段ならば仕事に行くと、
庭の精が高確率で歓迎してくれるのじゃよ

拙者の目には見えぬのじゃが、
歓迎的なムードはひしひしと伝わるものにござります

しかし、ここのお庭はガランとしておりまする
もぬけの殻――……空き家ならぬ空き庭じゃな


庭の精は、受付窓口とでも申しまするか

人と植物との意思疎通を手助けする、
言わば通訳のようなものだと思って下さりませ

拙者と樹木の間に立って貰わねば供養にも不安が残りまする


さて、どうしたものか――……と、
悩んでおる内に、あっという間に仕事時間は過ぎて


庭師
 「初日、ご苦労様
  うちの会社はどうよ?(^ω^)」

拙者
 「あ、ハイ、勉強になります
  凄く良い手際とお仕事っぷりで……(;・∀・)」


 庭の精不在だけど、どういうこと!?
 ……と、聞けぬのが辛い所じゃな

 とにかく、一人でゆっくりと調べてみたいので――……


拙者
 「とても良いお仕事に感動しました
  是非、このお庭を一人でじっくりと見て回りたいのですが(;・∀・)」

庭師
 「うんうん、目で見て覚えるのは基本だね
  流石は研修に来るだけあるね、良い心掛けじゃないか
  皆には伝えておくから、好きなだけ見て行くといい(^ω^)」


ここは研修生という肩書きを利用させて貰う事に致します

直帰で良いと言われたので、
庭の精が現れるまで粘る事も可能じゃな


拙者
 (庭の精……いや、この際植物が直に来ても良い……
  なんだったらお隣さんの庭から来てくれても構わぬ!!
  とにかく何か情報を求む……ッ!!( ;∀;))


必死に念じる拙者

そうでなければ、
ここに来た意味がござりませぬ

何の収穫もないまま1年を無駄にするのだけは避けたいものじゃ


庭の精は植物と違い、
自らの足で自由に動き回れると聞きまする

また、樹木たちは足こそ持たぬものの、
根をや大地を通じて世界中の植物同士とのネットワークを持っておるそうじゃ


……いざとなったら、我が家の庭の精を呼び出して誰か探させようか

家主の危機にござります
我が家の庭だって、その位は手伝ってくれても良いじゃろうて……


そんな事を考えておったら、
不意に湧き出る拙者の物ではない意思

庭の精か、もしくは庭の植物からのコンタクトにござります



庭の精(仮)
 「逃げてたの(´・ω・`)」

拙者
 「は?(;・∀・)」

庭の精(仮)
 「あの庭師、嫌いなの
  みんな気分が悪くて嫌な気分になるの
  あの人が来るなら、私たちが出て行くの(´・ω・`)」


独特な口調じゃな……

まぁ、その辺に関しては、
拙者の翻訳機能のせいかも知れませぬが



拙者
 「それなら、我が家の庭に来る?(・∀・)」

庭の精(仮)
 「行きたい(´・ω・`)」

拙者
 「我が父上様の病気を持って行ってくれるなら、
  好きなだけ我が家の庭に棲んでくれて構わぬよ(・∀・)」


本来ならタダで棲ませてあげたい所じゃが、
今回ばかりは父上様の治療が最優先にござります

ここは心を鬼にして
出来るだけ多くの方々に協力して貰う事に致します


拙者
 「他の庭の精も、このお庭の植物達の魂も
  みんな一緒に連れておいで(・∀・)」

庭の精(仮)
 「うん(´・ω・`)」

拙者
 「あの庭師が手掛けているお庭、まだまだ沢山あるのじゃよな
  そのお庭の子達にも声を掛けて欲しいのじゃ(・∀・)」

庭の精(仮)
 「わかった(´・ω・`)」

拙者
 「じゃあ……とりあえず、
  実家に戻るまでは拙者に憑いておくれ(・∀・)」


そんなわけで

方針転換にござります
とりあえず供養は後回し

まずは庭の精を庭木の魂ごと、
我が家の庭にお迎えする方向で参ります

彼らのネットワークは凄いので、
移住の話は直ぐに他の庭にも広がるじゃろうて……


拙者は出来るだけ多くの住人を連れ帰り、
家賃代わりに父上様の病気を持って行って貰う

そして供養して浄化されて行く魂と共に、
病も浄化されるというわけじゃな


うむ

実に正気を疑われそうな計画じゃが、
使える物は何でも使うに限りまする


こうして

仕事が終わると拙者は一人、庭に残り
庭の精霊や魂を連れて帰るという流れが完成致しました

庭師や他の仲間たちは、
『勉強熱心だなぁ』としか思いませぬ

ふ……
完璧じゃな!!


庭の精(仮)は、ちゃんと宣伝をしてくれたようにござります

翌日からは引越し準備を整えた庭の精が、
仕事の終了時間と共に現れるようになったのじゃよ

まぁ……拙者も説明の手間が省けて楽なのじゃが……


しかし……

そこまで嫌われる、
あの庭師って……一体……




季節の移ろいと共に、
父上様の抗がん剤治療は進んで参ります

治療は順調じゃ
どの位順調かと申しますると、

医者
 「あまりに抗がん剤が効き過ぎて、
  癌が消えて見えなくなってしまいそうです
  ちょっと核を採取して調べたいので手術して良いですか?」

拙者
 「え?(;・∀・)」


という、あまり必要ではない手術をするレベルにござります


ちなみに手術後の遣り取りでも、
少々アレでナニな展開がござりまして


医者
 「癌が……白くなってるんですよ……
  いや、たぶんコレが癌だと思うんですよね
  調べる薬があるんで、ちゃんと確認はしますが……(; ・`д・´)」

拙者
 「癌って白くないんですか?(;・∀・)」

医者
 「普通は黒くて石みたいになってるんです
  ただ、彼の癌は白くなって溶けてるんですよ
  このまま他の癌細胞も消えて行くでしょうね(; ・`д・´)」


確かに、切り取った細胞を見せて貰ったのじゃが
甘酒に浮かんだ酒かすの溶け掛かった塊のように見えました

すごく……柔らかそうです……
流石に触ったりは致しませんでしたが



医者
 「あ、あの!!
  この癌細胞……貴重な資料として
  頂戴いさせて頂いても宜しいでしょうか!!(; ・`д・´)」

拙者
 「あ、はい……(;・∀・)」


返すと言われても困るしね


父上が入院する札幌の医大病院は、
癌のスペシャリストが多い病院だそうじゃ

その医者たちが見てわからぬ程には、
前例の無い抗がん剤の効きっぷりだったのじゃろうな

父上の癌は病院で標本にでもなっておるのじゃろうか……



そういえば先日、
保険会社から完治祝いとして金一封を頂きました

病院から完治証明書のような物が出されるようにござります


我が家に来たのは、
長年勤務しておるベテランの保険会社社員だったのじゃが、

『完治祝いなんて初めて見た』と、
興奮気味に申しておりました

……珍しい事……なのじゃろうな……



ううむ……
庭の精、侮れん……

余談じゃが

連れ帰った住人たちがあまりにも多過ぎたのか、
持ち帰る父上様の病気が足りなくなったようにござります

困った庭の精たちは、
癌のかわりに拙者のアレルギーを持って行ったようじゃ


うっかり金柑入りのお菓子を口にしてしまったのじゃが症状が出ず

念の為に病院で検査して貰った所、
柑橘アレルギーが完治致しておりました


凄いのぅ……

短いアレルギー生活じゃったが、
おかげで柑橘類の美味しさを再確認出来ました

金柑を食しても、ちゃんと呼吸が出来るって素晴らしい……!!



季節は夏

拙者の誕生日が過ぎ、
父上様が体調不良を訴えた日から一年

7月になり研修期間を終えて、
ようやく拙者も元の生活に戻ることが出来ました


拙者不在&長雨で遅れまくった
本来の仕事に追われておりまするが、
身も心も憔悴し切っておった去年の夏に比べれば楽なものじゃ


実に色々な方に支えられ、
世界は回っておるのだと痛感した一年でもござりました

親方にも、庭の精にも、あの庭師にも、お医者様にも
本当に、感謝感謝にござりまするな……

この中の誰か一人でも欠けておったら、
今の明るい未来は無かったかも知れませぬ

考えさせられるのぅ……


とりあえず拙者のRPGは
登場人物全員が良い思いをするという、
最良ハッピーエンドを迎える事が出来ました

本当に、良かったのぅ……



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テーマ : 気付き・・・そして学び
ジャンル : 心と身体

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zayo(zayorine)

Author:zayo(zayorine)
北海道の札幌在住。
職業はガーデナー。
たまに趣味の延長でイラストレーターやデザイナーなども。

趣味は創作関係と野球観戦、
お酒やゲーム、アロマ関係。
ガーデニングや家庭菜園、
料理をする事も好き。

BLコメディファンタジーを、
こよなく愛する腐女子です。
イラスト・小説両方書きますが専門はイラスト描き。

楽しい事、面白い事、
笑える事が大好き。
高い場所と泳ぐ場所、
お化けなどのホラー関係は
泣けるレベルで苦手。


3DSフレンドコード
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